“見せる庭×隠す庭”の正解|外構でプライバシーと防犯を両立する設計術 | 株式会社 盛匠|滋賀県栗東市の工務店
2025/10/21

“見せる庭×隠す庭”の正解|外構でプライバシーと防犯を両立する設計術

外構は「家の第一印象」を決めるだけでなく、ご家族様の安心感や暮らしやすさにも直結します。とくに近年は、“見せる(魅せる)”部分と“隠す”部分をどう分けるかが満足度の差になりやすいポイントです。
たとえば、門回りやアプローチは開放感と視認性を高め、来客時に気持ちよく迎え入れられる「見せる」ゾーンにする。一方で、リビング前や物干し場、勝手口まわりは視線を適切に遮る「隠す」ゾーンとして計画するのが理想です。ここで重要なのが、透過性のある素材や植栽配置で見通しを保つ箇所とフェンスや常緑樹で視線をカットする箇所の線引きです。
さらに、フェンスの高さ上限や近隣との合意、夜間照明の照度など、法的・実務的なルールも押さえる必要があります。
この記事では、オープン外構とセミクローズ外構の使い分け、目隠しフェンスの高さ基準、常緑樹の選び方、門柱・照明の工夫まで、デザインと機能を両立する実践ノウハウをまとめました。
見せると隠すの黄金比を意識して、快適で安全な外構づくりを考えていきましょう。

まず方針決め:どこを“見せて”、どこを“隠す”?

理想の外構をつくる第一歩は、「どこを見せて」「どこを隠すか」を明確に分けることです。家の外回りはすべてを囲う必要はなく、目的ごとにゾーンを設けることで防犯性もデザイン性も高まります。
まずは敷地全体の動線と視線の流れを整理し、生活のしやすさを考えながら計画していきましょう。

動線と視線の地図化:ゾーニングの考え方

外構計画では、まず玄関・アプローチ・駐車場・勝手口・物干しなどの生活動線を整理します。来客が通るルートや外から見える位置を可視化し、どのエリアを「見せる」か、「隠す」かを決めることで、デザインと防犯を両立させることができます。
見せる部分は開放的に、隠す部分は適度に遮蔽することで、心理的にも落ち着く住環境になります。

オープン外構とセミクローズ外構の使い分け

開放的な印象を重視するならオープン外構、プライバシーを優先するならセミクローズ外構がおすすめです。道路側は見通しを保ちつつ、リビング前や庭は目隠しフェンスや植栽で囲うことで、両立したデザインに仕上げられます。

見せる庭の作法:透過・抜け・立体感で“美しく見せる”

見せる庭を計画するときに大切なのは、「視線の抜け」と「素材の軽やかさ」です。過度に装飾するよりも、自然な透け感や陰影を取り入れることで上品な印象になります。
次のポイントを押さえることで、昼も夜も美しい外構が実現します。

透過性素材と植栽で開放感を演出

スリットフェンスや格子、横桟タイプのフェンスなど、光や風を通す素材を使うと、視線をコントロールしながら奥行きを感じられます。
低木やグラウンドカバーを組み合わせることで、自然な立体感も演出できます。

夜を彩る外構照明の工夫

門柱周りやアプローチの照明は30ルクス前後が目安。玄関までの足元照明や間接照明を取り入れると、夜の外構が安全で美しく映えます。
明るすぎる照明は近隣への配慮が必要なので、光の方向と強さにも注意しましょう。

隠す庭のコツ:フェンス高さと圧迫感のバランス

隠す庭では、安心感と開放感をどのように両立するかがカギになります。完全に閉ざしてしまうと圧迫感が強く、風通しや採光も悪くなります。
フェンスや塀の高さ、透過性、色の組み合わせで“ちょうどいい隠れ方”を意識しましょう。

フェンスの高さ目安と法的上限

目隠しフェンスは140〜200cmが一般的です。ブロック塀の上に設置する場合は合計2.2mまでが目安とされます。
高さを出しすぎると圧迫感が強まるため、抜けや段差を活かした設計がポイントです。

圧迫感を抑えるデザインテクニック

フェンスの色味を外壁と近いトーンにすると、統一感が出て空間が広く見えます。また、段違いに設置したり、部分的に透過素材を取り入れたりすることで、閉塞感をやわらげられます。

隠しすぎない“緑の目隠し”:植栽の活用法

フェンスだけで囲うよりも、植栽を上手に使うことでやわらかい印象に仕上げられます。植物は時間とともに育ち、季節ごとの変化も楽しめるため、暮らしの豊かさを感じられる要素でもあります。

常緑樹の選び方

ソヨゴ、ビバーナム・ティヌス、プリペットなどの常緑樹は、通年で葉を保ち目隠し効果があります。虫がつきにくく、成長速度が穏やかな樹種を選ぶとメンテナンスが楽になります。

生垣と花壇でやわらかく遮る

高いフェンスを避けたい場合は、生垣+低いフェンスの組み合わせがおすすめです。高さにリズムをつけることで自然な印象を作れます。

防犯視点から見る“隠す”の限界

防犯の観点からは、「見えない」よりも「見られている可能性がある」状態のほうが安全です。完全に囲ってしまうと、侵入された際に発見が遅れるリスクもあるため、見せる部分をあえて残す工夫も必要です。

見られている可能性を演出する

CPTED(防犯環境設計)の考え方では、「見られている」と感じさせることが犯罪抑止に効果的です。死角を減らし、玄関や庭を常に見通せる明るさを確保しましょう。

高すぎる塀は逆効果

完全に閉ざされた外構は、侵入された場合に気づかれにくくなります。透過フェンスと低木の組み合わせで、適度な視線の通り道を確保することが重要です。

近隣とのトラブルを防ぐために

外構は見た目だけでなく、近隣との関係性にも影響を与えます。境界フェンスや照明の向きなど、小さな配慮が良好なご近所付き合いを生みます。
後からトラブルにならないよう、設計段階から確認しておくことが大切です。

境界フェンスのルールと合意

隣地との境界に設置するフェンスは、2mを超える高さになる場合は必ず相手方の同意を得ましょう。自治体によっては設置制限があるため、事前確認が大切です。

維持管理まで含めた計画

植栽や照明は設置後の手入れも考慮して配置します。見通しを保ち、雑草や枝の越境を防ぐことで、美観と防犯性を長く維持できます。

まとめ

“見せる庭”と“隠す庭”のバランスを取ることで、外構はデザイン性と防犯性を両立できます。フェンスや植栽、照明を適切に組み合わせて、開放感と安心感を兼ね備えた空間を目指しましょう。
外構は家づくりの仕上げであり、ご家族様の生活を包み込む大切な舞台です。計画段階から建物との一体感を意識し、“暮らしやすい外構”をつくっていきましょう。

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著者プロフィール

中島 盛夫
株式会社盛匠代表取締役[保有資格:二級建築士、宅地建物取引士]

大工としてひたむきに走り続けていた26歳のある日、お客様の娘様から頂いた現場での一言、 「良い家を作ってくれてありがとう」その言葉に建築への想いが膨らんでいく気持ちに気づいた私は、 「家づくりの最初から最後まで、じっくりをお客様と対話して、一生のお付き合いがしたい」と感じ、SEISYOを立ち上げました。

株式会社盛匠代表取締役
中島 盛夫
[保有資格:二級建築士、宅地建物取引士]

大工としてひたむきに走り続けていた26歳のある日、お客様の娘様から頂いた現場での一言、 「良い家を作ってくれてありがとう」その言葉に建築への想いが膨らんでいく気持ちに気づいた私は、 「家づくりの最初から最後まで、じっくりをお客様と対話して、一生のお付き合いがしたい」と感じ、SEISYOを立ち上げました。

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