これからの家づくりは「大きさ」より「暮らしやすさ」で考える | 株式会社 盛匠|滋賀県栗東市の工務店
2026/6/30

これからの家づくりは「大きさ」より「暮らしやすさ」で考える

以前は、家を建てるときに「家族が増えるなら、ある程度の広さが必要」と考える方が多くいらっしゃいました。

4人家族なら30坪台の住まい。
子ども部屋は2部屋。
来客用の和室もあると便利。
収納もできるだけ多く、リビングも広く。

このような考え方は、長い間、家づくりのひとつの基準として受け止められてきました。

しかし現在は、家づくりを取り巻く状況が大きく変わっています。

物価上昇により、毎月の生活費は以前よりも高くなっています。建築費も上がり、同じ大きさの家を建てる場合でも、数年前より総額が大きくなるケースが増えています。さらに、住宅ローン金利の変化もあり、家を建てた後の返済計画まで慎重に考える必要があります。

また、暮らし方や家族構成も多様になっています。

お子様が1人のご家庭。
夫婦2人で暮らすご家庭。
お一人で住まいを持つ方。
将来の暮らしを見据えて、必要な広さだけを丁寧に整えたい方。

今は、すべてのご家庭に同じ広さが必要な時代ではありません。

これからの家づくりで大切なのは、「何坪の家を建てるか」を先に決めることではなく、「ご自身の暮らしに、どれだけの広さが必要か」を丁寧に考えることです。

家の広さは、家族の人数だけで決めるものではありません

家の広さを考えるとき、まず家族の人数を基準にする方は多くいらっしゃいます。

もちろん、暮らす人数は大切な判断材料です。
お子様の人数、寝室の数、収納量、食事や洗濯の動線など、必要な空間はご家庭によって変わります。

ただし、家族の人数だけで必要な坪数が決まるわけではありません。

同じ3人家族でも、家で過ごす時間が長いご家庭もあれば、外出や仕事の時間が多いご家庭もあります。お子様が小さい時期と、成長して個室が必要になる時期でも、住まいに求めるものは変わります。

夫婦2人で暮らす場合でも、広いリビングを重視する方もいれば、趣味の部屋や在宅ワークの空間を大切にしたい方もいらっしゃいます。

お一人で住まいを持つ場合も同じです。
寝る場所、食事をする場所、仕事や趣味を楽しむ場所、来客時に使う場所など、ご自身の暮らし方に合わせて考えることで、必要な広さが見えてきます。

つまり、家づくりで大切なのは「何人で住むから何坪」という考え方ではありません。

どの場所で、どのように過ごすのか。
毎日の暮らしに本当に必要な空間はどこなのか。
将来、使いにくくなる部屋はないか。

このように、暮らし方から逆算して考えることが重要です。

大きな家ほど、建てた後の負担も大きくなります

家は、建てるときの費用だけで判断するものではありません。

建物が大きくなれば、建築費は上がります。
基礎、屋根、外壁、内装、窓、設備、照明、空調など、面積が増えるほど必要な材料や工事も増えていきます。

さらに、建てた後の費用にも影響します。

固定資産税、冷暖房費、外壁や屋根のメンテナンス費、将来の修繕費など、住み続ける中でかかる費用は建物の大きさと関係します。

掃除の負担も見落とせません。
使っていない部屋があっても、ほこりは溜まります。窓が多ければ掃除の手間も増えます。広い家は魅力がありますが、管理する場所も増えるということです。

もちろん、大きな家が悪いわけではありません。

ご家族様の暮らしに必要で、無理のない資金計画ができているのであれば、広い住まいは大きな魅力になります。

大切なのは、広さそのものではなく、その広さが本当に必要かどうかです。

なんとなく広くするのではなく、暮らしに必要な場所へきちんと面積を使う。
使わない面積を減らし、毎日使う場所を快適に整える。

これが、これからの家づくりでは大切な考え方になります。

20坪台やそれ以下でも、暮らしやすい住まいは考えられます

家は、坪数が小さくなるほど暮らしにくくなるとは限りません。

大切なのは、面積の使い方です。

たとえば、長い廊下を少なくする。
水まわりをまとめて、家事動線を短くする。
リビング、ダイニング、キッチンをつなげて、空間を広く感じられるようにする。
収納を一か所に大きく取るのではなく、使う場所の近くに配置する。

このような工夫を取り入れることで、20坪台やそれ以下の住まいでも、暮らしやすさは十分に考えられます。

特に、夫婦2人の住まいや、お一人で暮らす住まいでは、必要以上に部屋数を増やさないことも大切です。

来客用の部屋をつくっても、実際には年に数回しか使わない場合があります。
広い寝室をつくっても、寝るだけの場所であれば、別の空間に面積を使った方が暮らしやすくなる場合もあります。

お子様がいるご家庭でも、子ども部屋を大きく取りすぎる必要があるかは、慎重に考える必要があります。

お子様が成長した後、その部屋をどのように使うのか。
将来、夫婦2人になったときに持て余さないか。
収納や書斎、趣味の空間として使い続けられるか。

家は、今だけでなく、10年後、20年後の暮らしにも関わります。

だからこそ、ただ部屋数を増やすのではなく、将来の使い方まで考えて計画することが大切です。

削ってよい場所と、削ってはいけない場所を分けて考えましょう

家の面積を抑えるときに注意したいのは、必要な場所まで削ってしまうことです。

たとえば、長い廊下や使う予定の少ない客間、必要以上に広い寝室、目的が曖昧なフリースペースなどは、見直しやすい場所です。

一方で、削りすぎると暮らしに影響が出る場所もあります。

玄関収納、キッチンまわりの収納、洗面脱衣室、洗濯動線、室内干しの場所、日用品を置くスペースなどは、毎日の暮らしに直結します。

ここを小さくしすぎると、家の中が片づきにくくなります。
収納が足りないと、リビングや廊下に物が出やすくなり、せっかく新しい家を建てても暮らしにくさを感じる原因になります。

また、駐車場や外構計画も大切です。

建物を小さくしても、車の出し入れがしにくい、庭やアプローチが使いにくい、洗濯物を干す場所がない、外からの視線が気になるという状態では、暮らしやすい住まいとは言えません。

家の大きさを考えるときは、建物だけで判断せず、土地、外構、駐車場、庭、道路からの見え方まで含めて考える必要があります。

ご自身の暮らしに合う広さを見つけることが大切です

これからの家づくりでは、「大きな家を建てること」が目的ではありません。

大切なのは、ご自身やご家族様が無理なく、心地よく暮らし続けられる住まいをつくることです。

物価や建築費、住宅ローン金利が変化している今、以前と同じ感覚で家づくりを進めると、建てた後の暮らしに負担が出ることがあります。

だからこそ、最初に考えたいのは坪数ではありません。

毎月の返済はいくらまでなら無理がないか。
将来の教育費や生活費をどう考えるか。
夫婦2人になった後も使いやすい間取りか。
お一人で住む場合に、広すぎる空間を持て余さないか。
お子様が成長した後も、部屋を有効に使えるか。

こうした視点を整理することで、ご家庭に合う住まいの広さが見えてきます。

20坪台だから小さい。
30坪台だから十分。
広ければ豊か。
小さければ我慢。

家づくりは、そのように単純に決めるものではありません。

必要な場所に、必要な広さを取る。
毎日使う場所を快適にする。
将来の暮らしまで考える。
建てた後の費用まで含めて判断する。

この考え方が、これからの住まいづくりでは重要になります。

まとめ

家づくりの基準は、時代とともに変わっています。

以前は、家族の人数に合わせて広い家を考える方が多くいらっしゃいました。
しかし現在は、物価上昇、建築費の高騰、住宅ローン金利の変化、家族構成の多様化により、住まいに必要な広さも人によって大きく異なります。

これからの家づくりで大切なのは、昔の基準に合わせることではありません。

ご自身の暮らし方に合っているか。
ご家族様が無理なく暮らし続けられるか。
建てた後の生活費や維持費まで考えられているか。

この視点を持つことで、住まいの広さに対する考え方は大きく変わります。

大きさだけで家を決めるのではなく、暮らしやすさから住まいを考える。
必要以上に広げるのではなく、必要な場所を丁寧に整える。

それが、これからの家づくりに必要な考え方です。

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著者プロフィール

中島 盛夫
株式会社盛匠代表取締役[保有資格:二級建築士、宅地建物取引士]

大工としてひたむきに走り続けていた26歳のある日、お客様の娘様から頂いた現場での一言、 「良い家を作ってくれてありがとう」その言葉に建築への想いが膨らんでいく気持ちに気づいた私は、 「家づくりの最初から最後まで、じっくりをお客様と対話して、一生のお付き合いがしたい」と感じ、SEISYOを立ち上げました。

株式会社盛匠代表取締役
中島 盛夫
[保有資格:二級建築士、宅地建物取引士]

大工としてひたむきに走り続けていた26歳のある日、お客様の娘様から頂いた現場での一言、 「良い家を作ってくれてありがとう」その言葉に建築への想いが膨らんでいく気持ちに気づいた私は、 「家づくりの最初から最後まで、じっくりをお客様と対話して、一生のお付き合いがしたい」と感じ、SEISYOを立ち上げました。

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