平屋を建てるなら必ず確認したい7つのこと|建ててから後悔しないための注意点 | 株式会社 盛匠|滋賀県栗東市の工務店
2026/9/8

平屋を建てるなら必ず確認したい7つのこと|建ててから後悔しないための注意点

平屋は、階段を使わずに生活でき、家事動線をまとめやすいことから、幅広い世代に人気があります。

家族が同じフロアで過ごせることや、将来まで暮らしやすいことに魅力を感じ、「家を建てるなら平屋にしたい」と考えている方も多いのではないでしょうか。

ただし、平屋はどんな土地に建てても、どんな間取りにしても暮らしやすくなるわけではありません。

むしろ、生活空間がすべて1階に集まる平屋だからこそ、2階建てとは違った注意点があります。

「平屋なら老後も安心」
「階段がないから暮らしやすそう」
「ワンフロアなら間取りも考えやすそう」

そんなイメージだけで家づくりを進めてしまうと、完成してから思っていた暮らしとの違いに気づくこともあります。

平屋で大切なのは、平屋を建てること自体ではありません。

その土地と、そこで暮らす家族に合った平屋をつくることです。

今回は、これから平屋を建てる方に知っておいていただきたい7つのポイントをご紹介します。

1. 土地の広さだけで「平屋が建つ」と判断しない

平屋を建てるための土地を探していると、

「この土地は60坪あるから十分だろう」

と、土地の広さだけで判断してしまうことがあります。

しかし、土地が広ければ希望する平屋を建てられるとは限りません。

建物を建てられる面積は、土地ごとに定められている建ぺい率などによって変わります。

さらに実際の暮らしには、建物だけでなく駐車場や玄関までのアプローチ、庭、物置、自転車置き場などのスペースも必要です。

平屋は2階建てと同じ延床面積を確保しようとすると、建物が横に広がります。

例えば30坪の家なら、2階建てでは1階部分を15坪程度にすることもできますが、平屋なら基本的に30坪分の建築面積が必要になります。

そのため、土地いっぱいに建物を配置すると、

駐車場が狭い。

隣家との距離が近い。

庭がほとんど取れない。

窓をつけても隣の壁しか見えない。

といったことが起こる可能性があります。

平屋を考えるなら、「何坪の土地か」だけではなく、その土地に建物と外構をどのように配置できるのかまで確認することが大切です。

2. 今の日当たりだけでなく、将来の周辺環境まで考える

平屋では、日当たりの考え方も重要です。

土地を見に行ったとき、

「南側が空いているから日当たりは良さそう」

と感じることがあります。

しかし、その南側が空き地なら、将来そこに家が建つ可能性があります。

もし隣に2階建てや3階建ての住宅が建てば、完成当初とは日当たりが大きく変わることもあります。

特に平屋は建物の高さが低いため、周囲の建物の影響を受けやすくなります。

だからといって、南側に大きな窓をつければ解決するわけでもありません。

周囲の建物との距離や窓の高さ、建物の形、吹き抜けや勾配天井、高い位置の窓など、光を取り込む方法はいくつもあります。

大切なのは、「今日この土地が明るいか」ではありません。

家を建てたあとも、明るく心地よく暮らせるかどうかです。

土地を見るときは、現在の状況だけでなく、周辺に将来どのような建物が建つ可能性があるのかまで想像してみることをおすすめします。

3. 水害リスクは2階建て以上に慎重に確認する

平屋を考えるとき、地震への強さや老後の暮らしやすさに目が向きやすい一方で、忘れてはいけないのが水害です。

平屋は、LDKも寝室も収納も家電も、基本的にはすべて1階にあります。

そのため床上浸水が発生すると、生活に必要なものが一度に被害を受ける可能性があります。

また、2階建てなら状況によっては2階へ避難することもできますが、平屋にはその選択肢がありません。

だからこそ、平屋を建てる土地を選ぶときにはハザードマップを確認することが大切です。

ただし、確認するのはハザードマップだけではありません。

道路と土地の高さはどうなっているか。

周囲より低い土地になっていないか。

大雨のときに水が集まりやすい場所ではないか。

近くに川や水路はないか。

過去に周辺で冠水したことはないか。

こうしたことも含めて確認しておきたいところです。

必要に応じて土地を高くしたり、建物や玄関の高さを調整したりすることも考えられます。

平屋だから安心なのではなく、平屋だからこそ土地選びまで含めて災害対策を考えることが大切です。

4. 大きな窓をつくる前に防犯と視線を考える

平屋の施工事例を見ると、庭やウッドデッキにつながる大きな窓のあるLDKをよく見かけます。

室内と外がつながり、開放感のある空間は平屋の大きな魅力のひとつです。

しかし、すべての部屋が1階にあるということは、すべての窓が地面に近いということでもあります。

道路の近くに大きな窓をつくれば、外を歩く人から室内が見えるかもしれません。

隣家との距離が近ければ、窓を開けたときにお互いの視線が気になることもあります。

せっかく大きな窓をつくったのに、

「外から見えそうだから一日中カーテンを閉めている」

という状態になってしまえば、開放感を求めてつくった窓を十分に活かせません。

窓を考えるときは、大きさだけではなく、その窓から何が見えるのか、外からどう見えるのかまで考える必要があります。

植栽や塀、庭の配置など、外構と建物を一緒に考えることも重要です。

平屋では間取りだけでなく、敷地全体でプライバシーを設計するという視点を持っておきたいところです。

5. 「廊下のない平屋」が必ずしも正解ではない

平屋の間取りを調べていると、

「廊下をなくして無駄のない間取りにする」

という考え方をよく見かけます。

確かに、廊下を減らせば同じ建物面積でもLDKや収納などに面積を使いやすくなります。

コンパクトな平屋では、とても有効な考え方です。

ただし、廊下をなくすこと自体を目的にしてしまうと、別の問題が生まれることがあります。

例えばLDKから寝室へ直接出入りする間取り。

家族の生活時間が同じなら問題にならなくても、一人が寝ている横でテレビを見たり料理をしたりするようになると、音が気になるかもしれません。

トイレの位置によっては、リビングにいる人に音が聞こえやすくなることもあります。

来客があったときに、LDKから洗面所や寝室などのプライベート空間が見えてしまう間取りもあります。

廊下はすべて無駄な空間というわけではありません。

生活空間同士を適度に離したり、視線や音を遮ったりする役割もあります。

大切なのは、廊下をなくすことではなく、必要のない廊下をつくらないこと。

家を小さくすることと、暮らしまで窮屈にすることは同じではありません。

6. 老後を考えすぎて、今の暮らしを窮屈にしない

「将来、階段の上り下りが大変になったら困るから」

という理由で平屋を選ばれる方もいます。

もちろん、長く住み続ける家ですから、将来の暮らしを考えることはとても大切です。

ただ、老後だけを基準に家づくりをしてしまうのも少し違います。

家を建ててから老後を迎えるまでには、10年、20年、場合によっては30年以上あります。

子どもと暮らす期間があるかもしれません。

自宅で仕事をするかもしれません。

料理や音楽、ガーデニングなど、新しい趣味が増えるかもしれません。

夫婦で過ごす時間の使い方が変わることもあります。

将来のために必要以上に今の暮らしを我慢する家ではなく、今の暮らしも楽しみながら、その先にも対応できる家を考えることが大切です。

間取りを完全に固定するのではなく、将来使い方を変えられる部屋をつくるという考え方もあります。

「老後に暮らしやすい平屋」ではなく、

「今から老後まで暮らし続けやすい平屋」

を考えてみてください。

7. 「家族○人だから○坪」で平屋を決めない

平屋を検討すると、多くの方が気になるのが家の大きさです。

インターネットで調べると、

「夫婦ふたりなら20坪前後」

「3人家族なら25坪前後」

「4人家族なら30坪前後」

といった目安を見かけることがあります。

もちろん、こうした数字は土地や予算を考えるうえで参考になります。

ただし、必要な家の大きさは家族の人数だけでは決まりません。

同じ4人家族でも、暮らし方はまったく違います。

家族がいつもLDKに集まる家庭なら、個室はそれほど広くなくてもいいかもしれません。

それぞれが自分の時間を大切にする家庭なら、個室の広さを確保した方が暮らしやすいでしょう。

料理が好きならキッチンに面積を使う。

服が好きなら収納に使う。

庭で過ごしたいなら、建物を少しコンパクトにして外の空間を充実させる。

夫婦で映画を楽しみたいなら、そのための場所をつくる。

そうやって暮らしから必要な場所を考えていけば、その家族に必要な家の大きさが見えてきます。

最初に「30坪の平屋を建てる」と決めるのではなく、

「どんな暮らしをしたいのか」

から考える。

その結果として25坪になることもあれば、30坪になることもあります。

反対に、必要だと思っていた部屋が実は必要なかったと気づくこともあります。

家をコンパクトにすることが目的なのではありません。

使わない場所をつくらず、本当に必要な場所にきちんと面積と予算を使う。

それが、その家族にとってちょうどいい平屋につながっていきます。

平屋で後悔しないために大切なのは「平屋ありき」で考えないこと

平屋には、たくさんの魅力があります。

階段がなく、ワンフロアで生活できること。

家事動線を短くしやすいこと。

家族の気配を感じながら暮らせること。

庭とのつながりをつくりやすいこと。

将来まで暮らしやすいこと。

しかし、こうしたメリットだけを見て「とにかく平屋を建てよう」と考えるのはおすすめできません。

土地によっては2階建ての方が暮らしやすいこともあります。

家族の生活スタイルによっては、ある程度部屋を離した方が快適なこともあります。

大きな平屋を建てるより、少しコンパクトにして庭や家具、キッチンなどに予算を使った方が、その家族らしい暮らしになることもあります。

平屋で後悔しないために大切なのは、

「平屋を建てたいから、この間取りにする」

という順番ではありません。

どんな土地で、

誰と暮らし、

家でどんな時間を過ごしたいのか。

そこから必要な空間を考えていった結果、

「自分たちには平屋が合っている」

となることが理想です。

家族の人数や一般的な坪数、流行している間取りに暮らしを合わせるのではなく、自分たちの暮らしに家を合わせる。

それが、長く心地よく暮らせる平屋をつくるために、最も大切なことではないでしょうか。

平屋の大きさに迷ったら、まず暮らしから考えてみませんか

「平屋を建てたいけれど、何坪必要なのかわからない」

そんな段階でも、家づくりを始めることはできます。

むしろ、最初から坪数を決めてしまう前に、

どこで食事をしたいのか。

休日をどう過ごしたいのか。

家事をどんな順番でしたいのか。

何を収納したいのか。

家でどんな時間を大切にしたいのか。

そんな暮らしの話から考えてみることで、自分たちに必要な家の姿が少しずつ見えてきます。

盛匠では、家族のかたちや暮らし方から住まいを考える「Designers Compact」という住まいもご提案しています。

「自分たちなら、どれくらいの大きさがちょうどいいのだろう」

そう感じた方は、まずは実際のプランを見ながら、自分たちの暮らしと照らし合わせてみてください。

https://seisyo-co.com/news/6652/

【Designers Compact デザイナーズコンパクト】

著者プロフィール

中島 盛夫
株式会社盛匠代表取締役[保有資格:二級建築士、宅地建物取引士]

大工としてひたむきに走り続けていた26歳のある日、お客様の娘様から頂いた現場での一言、 「良い家を作ってくれてありがとう」その言葉に建築への想いが膨らんでいく気持ちに気づいた私は、 「家づくりの最初から最後まで、じっくりをお客様と対話して、一生のお付き合いがしたい」と感じ、SEISYOを立ち上げました。

株式会社盛匠代表取締役
中島 盛夫
[保有資格:二級建築士、宅地建物取引士]

大工としてひたむきに走り続けていた26歳のある日、お客様の娘様から頂いた現場での一言、 「良い家を作ってくれてありがとう」その言葉に建築への想いが膨らんでいく気持ちに気づいた私は、 「家づくりの最初から最後まで、じっくりをお客様と対話して、一生のお付き合いがしたい」と感じ、SEISYOを立ち上げました。

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