子どもが巣立ち、夫婦2人で過ごす時間が増えてくると、今まで暮らしてきた家の見え方も少しずつ変わります。
使わなくなった子ども部屋。
物置のようになった和室。
掃除する場所ばかりが増え、冬になると寒さを感じる広い廊下。
家族みんなで暮らしていた頃には必要だった広さも、これからの夫婦2人の暮らしには大きすぎるかもしれません。
そこで選択肢に入ってくるのが、必要なものだけを残した小さな平屋です。
ただし、単純に面積を小さくすれば、暮らしやすい家になるわけではありません。
大切なのは、家を小さくすることではなく、これからの暮らしに必要なものを見つけること。
盛匠が考えるのは、我慢して暮らすための小さな家ではありません。
夫婦2人の時間を心地よく過ごすための、ちょうどいい平屋です。
家づくりを始めると、「せっかく建てるなら広い方がいい」と考える方は少なくありません。
広いリビング。
来客用の和室。
子どもや孫が泊まるための部屋。
たくさんの荷物を入れられる収納。
もちろん、本当に必要ならつくるべきです。
しかし、年に数回使うかどうか分からない部屋のために、建築費や毎日の冷暖房費、将来の修繕費まで負担する必要があるのかは、一度立ち止まって考えたいところです。
たとえば21坪前後の平屋でも、夫婦2人の寝室、LDK、水まわり、収納をきちんと計画することはできます。
大切なのは「何坪あれば足りるか」ではなく、「その家でどんな一日を過ごしたいか」です。
朝はどこで食事をするのか。
洗濯物はどこで干して、どこへしまうのか。
夫婦で一緒に過ごす時間と、それぞれで過ごす時間をどう分けるのか。
暮らし方が見えてくると、自分たちに必要な広さも自然に見えてきます。
面積を小さくする家づくりでは、何をなくすかに目が向きます。
しかし、本当に大切なのは、何を残すかです。
特に次の3つは、これからの暮らしやすさを大きく左右します。
小さな家だからこそ、収納は妥協できません。
収納量が足りないと、リビングやダイニングに物があふれ、せっかく整えた空間が狭く見えてしまいます。
ただし、大きな収納を一か所につくれば解決するわけでもありません。
玄関には靴や上着、外で使う道具。
キッチンには食品や日用品。
洗面・ランドリーにはタオルや衣類。
使う場所の近くに収納を配置すれば、物を持って家の中を往復する必要がなくなります。
今持っている物をすべて新しい家へ持ち込むのではなく、これからも使いたい物を選び、その量に合った収納を計画することが大切です。
平屋の魅力は、階段を使わずに生活できることです。
しかし、同じ平屋でも間取りによって移動の負担は変わります。
買い物から帰ったあと、玄関から冷蔵庫まで遠い。
洗濯機と物干し場、収納が離れている。
寝室からトイレまで何度も角を曲がる。
このような小さな不便は、毎日繰り返すことで大きな負担になります。
玄関、キッチン、洗面、ランドリー、収納を暮らしの順番に合わせて配置すれば、移動は短くなります。
これは家事を急いで終わらせるためだけの動線ではありません。
移動や片付けに使う時間を減らし、夫婦でお茶を飲んだり、庭を眺めたりする時間を生み出すための動線です。
夫婦2人の家だからといって、いつでも同じ場所で過ごすとは限りません。
テレビを見たい人と、本を読みたい人。
早く眠りたい人と、もう少し起きていたい人。
一緒にお茶を楽しみたい日もあれば、それぞれ静かに過ごしたい日もあります。
だからこそ、大きなLDKをひとつつくるだけではなく、同じ空間にいながら少し距離を取れる居場所が必要です。
窓辺の椅子。
小さなカウンター。
庭を眺められるデッキ。
ダイニングの一角につくる読書スペース。
広い部屋がなくても、心地よい居場所はつくれます。
面積ではなく、そこでどんな時間を過ごせるかを考えることが、夫婦2人の家づくりでは大切です。
小さな平屋で後悔する原因は、面積の小ささだけではありません。
必要なものまで一緒に削ってしまうことにあります。
建築費を抑えるために収納を減らした結果、家具を買い足して部屋が狭くなってしまう。
廊下をなくすことだけを優先して、トイレや洗面所の音がLDKに伝わりやすくなる。
開放感を求めてLDKを広くしたものの、寝室や水まわりが窮屈になる。
部屋数や坪数だけを見て間取りを決めると、このような問題が起こります。
もうひとつ気をつけたいのが、「いつか使うかもしれない部屋」です。
子どもや孫が泊まりに来る日のために個室を用意しても、普段まったく使わなければ、その部屋にも建築費や維持費がかかります。
普段はリビングの一部として使い、必要なときだけ仕切れる空間にする。収納を備えた畳スペースをつくるなど、ひとつの場所に複数の役割を持たせる方法もあります。
限られた面積を無理に分割せず、毎日使う場所を優先する。
それが、小さな平屋を心地よくする考え方です。
床面積を小さくすれば、建築費を抑えやすくなります。
一方で、キッチンや浴室、トイレなどの住宅設備は、家が小さくなっても必要です。そのため、家の面積を半分にしたからといって、建築費も半分になるわけではありません。
だからこそ、価格だけで小さな家を選ばないことが大切です。
面積を抑えて生まれた余裕を、断熱性能や使いやすい設備、長く使える素材へ振り分ける。
これから長く暮らす家なら、夏や冬の室温差、掃除やお手入れのしやすさ、将来の修繕まで考えておきたいところです。
ただ小さいだけではなく、必要なところへきちんと手をかける。
その考え方によって、暮らしの質を落とさず、将来の負担を抑えた家づくりができます。
大きな家を持つことだけが、豊かな暮らしではありません。
使わない部屋を減らし、本当に好きなものを残す。
移動しやすい間取りで、毎日の負担を軽くする。
手入れの行き届く住まいで、夫婦の時間をゆっくり楽しむ。
それもまた、これからの暮らしにふさわしい豊かさではないでしょうか。
盛匠が考える「小さく建てる、という贅沢。」とは、広さを我慢する家づくりではありません。
これからの人生に必要なものを夫婦で選び、自分たちらしい暮らしを整えていく家づくりです。
夫婦2人の家に必要な広さは、家族ごとに違います。
21坪で十分な方もいれば、趣味や仕事のために、もう少し広さが必要な方もいます。
大切なのは、最初から坪数を決めることではありません。
今の住まいで不便に感じていること。
これからも残したい時間。
新しい家で楽しみたいこと。
それらをひとつずつ整理すると、自分たちにちょうどいい家の形が見えてきます。
まだ建て替えや住み替えを決めていなくても構いません。
「夫婦2人なら、どのくらいの広さで暮らせるの?」
「小さな平屋でも、収納は足りる?」
「今の土地に建てられる?」
そのような疑問から、盛匠へご相談ください。
これからの暮らしに必要な広さと、無理のない間取りを一緒に考えてみませんか。
大工としてひたむきに走り続けていた26歳のある日、お客様の娘様から頂いた現場での一言、 「良い家を作ってくれてありがとう」その言葉に建築への想いが膨らんでいく気持ちに気づいた私は、 「家づくりの最初から最後まで、じっくりをお客様と対話して、一生のお付き合いがしたい」と感じ、SEISYOを立ち上げました。
大工としてひたむきに走り続けていた26歳のある日、お客様の娘様から頂いた現場での一言、 「良い家を作ってくれてありがとう」その言葉に建築への想いが膨らんでいく気持ちに気づいた私は、 「家づくりの最初から最後まで、じっくりをお客様と対話して、一生のお付き合いがしたい」と感じ、SEISYOを立ち上げました。