子どもが独立し、夫婦ふたりの生活に戻ったとき、これまで気にならなかった住まいの広さや使いにくさが、少しずつ目に入るようになります。
「2階はほとんど使っていない」
「子ども部屋が物置になっている」
「庭や外まわりの手入れが負担になってきた」
「冬の廊下や脱衣室が寒い」
このような変化をきっかけに、老後の住み替えについて考え始める方は少なくありません。
ただ、今の家を手放して新しく家を建てるとなると、本当にそこまでする必要があるのか、マンションと一戸建てのどちらがよいのか、何歳までに決めるべきなのか、さまざまな迷いが生まれます。
大切なのは、老後だから小さな家にすることではありません。
これからの暮らしに必要な広さを考え、家の管理や移動に使っていた時間を、自分たちが楽しむ時間へ変えていくことです。
この記事では、滋賀県や京都府で老後の住み替えを考えている方に向けて、今の家に住み続ける場合、リフォームする場合、コンパクトな平屋へ住み替える場合の違いを整理します。
日本では、65歳以上の人口が総人口の29.3%を占めています。
平均寿命も男性81.09年、女性87.14年となっており、50代や60代から考えると、その後の住まいで20年、30年と暮らす可能性があります。
だからこそ、老後の住まいは「介護が必要になってから考えるもの」ではありません。
まだ元気に動けるうちに、これからどのような毎日を送りたいのかを考え、その暮らしに合った住まいを選ぶことが大切です。
子育て中は必要だった広いリビングや子ども部屋も、子どもが独立すると使う機会が減っていきます。
ところが、使わなくなった部屋にも掃除や換気は必要です。
屋根や外壁、給湯設備、水まわりなども、家が大きいほど将来の修繕範囲が広くなります。
「せっかく建てた家だから」と住み続けることも一つの選択ですが、その広さが現在の暮らしに本当に必要なのかは、一度立ち止まって考えてみる必要があります。
寝室は2階、トイレと浴室は1階、洗濯物は2階のベランダへ運ぶ。
若い頃には気にならなかった動きも、年齢を重ねると少しずつ負担になります。
高齢者の住宅内での転倒事故は、浴室や脱衣室、玄関だけでなく、階段でも発生しています。消費者庁に寄せられた事例では、転倒事故によって通院や入院が必要になった人が8割を超えていました。
今すぐ階段を使えなくなるわけではありません。
しかし、毎日の暮らしを一つの階で完結できる住まいにしておけば、体力が変化した後も生活の形を大きく変えずに済みます。
築年数が経過した住宅では、窓や床、壁から外気の影響を受けやすく、部屋ごとの温度差が大きくなることがあります。
リビングは暖かくても廊下や脱衣室は寒い、2階は夏になると暑くて使えないという状態では、使える面積が広くても、快適に暮らせる場所は限られてしまいます。
これからの住まいを考えるときは、単純な床面積だけでなく、家全体を無理なく暖めたり冷やしたりできるかという視点も欠かせません。
老後の住まいを考える方法は、住み替えだけではありません。
主な選択肢は、次の三つです。
現在の住宅に大きな不満がなく、買い物や通院にも困らず、建物の状態も良好であれば、住み続けることも十分に考えられます。
住み慣れた地域を離れずに済み、近所との関係も変わりません。
ただし、今は問題がなくても、10年後や20年後に必要となる外壁、屋根、水まわり、給湯設備などの修繕費は確認しておきたいところです。
使っていない部屋が多い場合は、家財を整理し、生活する範囲を1階に集めるだけでも負担を軽くできます。
建物の状態や立地がよければ、リフォームによって住みやすくする方法があります。
1階に寝室をつくる、段差をなくす、廊下や水まわりに手すりを設置する、断熱性の高い窓へ交換するといった工事です。
バリアフリー工事では、トイレ、浴室、玄関、廊下などへの手すりの設置や段差解消が多く行われています。必要になってから工事をするのではなく、将来を見据えて早めに備えることも重要です。
一方で、耐震、断熱、水まわり、間取りまで全面的に改修すると、工事範囲が大きくなることがあります。
リフォームを検討するときは、今後必要になる修繕まで含めた総額と、新しい家へ住み替える場合の総額を比較することが大切です。
現在の家が広すぎる、2階を使わなくなった、立地を変えたい、修繕費が大きくなりそうという場合は、住み替えも有力な選択肢です。
住み替えでは、今の暮らしに必要な部屋だけを選び、掃除や移動、冷暖房、修繕の負担を考えた住まいを一から計画できます。
元気なうちに住み替えることで、新しい地域や生活にも慣れやすく、現在の家の売却や家財整理も自分たちの意思で進めやすくなります。
高齢者住宅協会の調査でも、元気なうちに自分らしく暮らせる住まいへ移ることや、適切な広さと収納を確保することの重要性が示されています。単純に狭い場所へ移るのではなく、暮らしを続けられる広さを選ぶことが重要です。
老後の住み替え先には、マンション、賃貸住宅、二世帯住宅、平屋など、さまざまな選択肢があります。
その中で、庭や駐車場のある一戸建て生活を続けながら、家の中の移動を減らしたい方に向いているのが平屋です。
平屋では、リビング、キッチン、寝室、トイレ、浴室が同じ階にあります。
洗濯のために階段を何度も往復したり、夜中に階段を下りてトイレへ向かったりする必要がありません。
将来、足腰に不安が出てきた場合だけでなく、掃除や家事を短い動線で済ませたい現在の暮らしにも役立ちます。
平屋であっても、部屋をたくさんつくれば掃除や管理の負担は増えます。
老後の住まいでは、何部屋つくれるかではなく、毎日どこで何をするかを考えることが重要です。
夫婦ふたりで過ごすLDK、寝室、必要な収納、水まわり。
そこへ趣味を楽しむ小さなスペースや、子どもや孫が来たときにも使える場所を加える。
使い道が明確な場所に面積を使うことで、小さな平屋でも窮屈さを感じにくくなります。
住まいがコンパクトになれば、冷暖房が必要な範囲も小さくできます。
掃除する床面積、交換する照明、点検する窓や建具も少なくなります。
ただし、家を小さくすれば必ず光熱費や建築費が大幅に下がるとは限りません。
住宅性能、間取りの形、窓の大きさ、設備、外壁や屋根の仕様によって費用は変わります。
大切なのは、面積だけを削ることではなく、長く使う場所へ予算を配分することです。
コンパクトハウスには法律上の明確な面積区分はありません。
一般的には、家族構成や暮らし方に合わせて面積を抑え、無駄な廊下や使わない部屋を減らした住宅を指します。
老後の住み替えでは、家を小さくすることそのものが目的になってはいけません。
必要な収納や動線まで削ってしまうと、物があふれたり、通路が狭くなったりして、かえって暮らしにくくなります。
広い納戸を一か所につくっても、使う場所から離れていれば、毎日の移動が増えます。
玄関には靴や上着を置ける土間収納、キッチンには食品や日用品を置けるパントリー、寝室の近くには衣類収納を配置する。
使う場所の近くに必要な収納を設けることで、物を出したままにすることが減り、室内も整いやすくなります。
同じ21坪でも、廊下が多い間取りと、LDKを中心に各部屋へ移動できる間取りでは、実際に感じる広さが異なります。
廊下を完全になくす必要はありませんが、ただ通るためだけの空間を減らすことで、LDKや収納、水まわりへ面積を配分できます。
コンパクトな家では、洗面室と脱衣室を一つにまとめる方法もあります。
一方で、誰かが入浴しているときにも洗面を使いたい、来客から洗濯物を見えにくくしたい場合は、洗面室と脱衣室を分ける設計も考えられます。
毎日使う場所だからこそ、面積だけで決めず、夫婦の生活時間や来客の頻度まで確認しておきましょう。
夫婦ふたりの家に、すべての人に共通する正解の坪数はありません。
同じ二人暮らしでも、持っている物の量、在宅時間、趣味、来客、必要な個室数によって必要な広さが変わるからです。
一つの目安としては、20坪前後から20坪台前半の平屋で、LDK、寝室、水まわり、収納をまとめる計画が考えられます。
ただし、坪数を先に決めるのではなく、必要な場所を並べ、その結果として何坪になるかを確認する順番が重要です。
同じ寝室で過ごすのか、それぞれに個室を設けるのかによって必要な広さが変わります。
生活時間や室温の好みが違う場合は、最初から個室を分けた方が快適なこともあります。
現在の暮らしだけでなく、10年後にも無理なく続けられる寝室の形を考えましょう。
年に数回の宿泊のために、普段は使わない客間をつくるべきか悩む方もいます。
来客用の部屋を設ける方法のほか、リビングの一部や畳スペース、趣味室を泊まれる場所として兼用する方法もあります。
部屋を兼用できれば、普段の暮らしにも使いながら、来客にも対応できます。
コンパクトな家では、すべての時間を夫婦が同じ場所で過ごすような間取りになることがあります。
しかし、二人暮らしだからこそ、それぞれが少し離れて過ごせる場所も必要です。
LDKの一角にカウンターを設ける、窓際に椅子を置ける場所をつくる、ウッドデッキを第二のリビングとして使う。
大きな個室を増やさなくても、小さな居場所をいくつかつくることで、暮らしに余白が生まれます。
老後の住み替えでは、建物だけでなく、どこに建てるかがその後の暮らしを大きく左右します。
滋賀県や京都府では、駅に近い地域、車での移動が中心となる地域、自然に近い地域など、場所によって生活環境が大きく異なります。
現在は車で問題なく移動できていても、将来も同じように運転を続けるとは限りません。
スーパー、病院、薬局、金融機関など、日常的に利用する場所へどのように移動するのかを確認しましょう。
駅やバス停までの距離だけでなく、歩道の状態、坂道、道路の交通量も実際に歩いて確かめておきたいポイントです。
子どもと同居する必要はなくても、車や電車で行き来しやすい距離に住み替えることで、お互いに助け合いやすくなります。
滋賀県内で住み替える場合だけでなく、京都府に暮らす子ども世帯との距離を考えて、大津市、草津市、栗東市、守山市などを検討する方法もあります。
反対に、滋賀県に暮らす家族との近居を目的に、京都府南部から住み替えるケースも考えられます。
行政区分だけでなく、日常的な移動時間で比較することが大切です。
郊外へ移れば、同じ予算でも広い土地を選びやすくなることがあります。
しかし、老後の住まいでは土地の広さよりも、庭や外構を自分たちで管理できるかが重要です。
広い庭を希望する場合も、雑草の手入れ、落ち葉、雪や雨への対応、外まわりの修繕まで考えておきましょう。
コンパクトな平屋と、手入れできる範囲の庭やウッドデッキを組み合わせることで、一戸建てらしい外とのつながりを残しながら、管理の負担を抑えられます。
家の話を始める前に、これからどのように暮らしたいのかを夫婦で話してみましょう。
旅行を楽しみたい、家庭菜園をしたい、料理を楽しみたい、友人を招きたい、一人で静かに過ごす場所が欲しい。
希望する暮らしが分かれば、必要な場所と必要でない場所が整理しやすくなります。
固定資産税、火災保険、光熱費だけでなく、今後必要になる修繕費を確認します。
外壁、屋根、給湯器、キッチン、浴室、トイレなどを今後何年使えるのかを調べ、住み続ける場合の費用を見える形にしておきましょう。
住み替えでは、新しい家の費用だけでなく、現在の家をどうするかも同時に考える必要があります。
売却する、子どもへ譲る、賃貸として活用するなど、選択肢によって資金計画が変わります。
査定金額だけで判断せず、売却に必要な費用や期間、家財の整理、引き渡し時期まで確認しましょう。
家づくりには、建物本体以外にも土地、付帯工事、外構、地盤改良、登記、融資、引っ越しなどの費用があります。
現在の家が売れることを前提に予算を組む場合は、想定より売却価格が低かったときにも無理がない計画にしておくことが大切です。
老後の生活資金をすべて住宅へ使うのではなく、医療費、車の買い替え、趣味や旅行など、これからの生活に残す資金も含めて考えましょう。
住み替えには、家族との相談、家財整理、土地探し、設計、現在の家の売却など、多くの判断が必要です。
体力や気力が落ちてからでは、選択肢を比較すること自体が負担になります。
すぐに新しい家を建てると決める必要はありません。
まずは、現在の家に住み続ける場合と住み替える場合を比較するところから始めましょう。
滋賀県栗東市のSEISYOでは、夫婦ふたりの暮らしを想定した21坪のコンパクトな平屋をもとに、「小さく建てる、という贅沢。先行相談会」を開催しています。
この平屋には、15.62帖のLDKを中心に、パントリー、土間収納、W.I.C、洗面室と脱衣室を分けた水まわり、ウッドデッキが計画されています。
単純に部屋や面積を削った家ではなく、毎日使う場所には必要な広さを取り、収納と動線を整えた住まいです。
相談会では、21坪の平屋を建てることが決まっていなくても、建て替え、リフォーム、住み替え、土地探しなど、現在の悩みから相談できます。
完全予約制で1枠1組のため、ほかの来場者を気にせず、夫婦のこれからの暮らしや資金計画を整理できる機会です。
小さく建てる、という贅沢。先行相談会
開催期間:7月23日(木)~8月2日(日)
会場:OKA Design Studio
滋賀県栗東市岡237
参加費:無料
完全予約制・1日1組限定
日程が合わない場合は、別日での相談にも対応しています。イベントページでは、平屋の間取りや外観、収納、水まわりなどのイメージも確認できます。
早すぎるとは限りません。
住み替えには、現在の家の売却、家財整理、土地探し、資金計画などが必要です。
体力や判断力に余裕があり、仕事による収入もあるうちに情報を集めることで、選択肢を比較しやすくなります。
今すぐ建てるのではなく、50代から準備を始め、適切な時期を判断する方法もあります。
年齢だけで決まるものではなく、収入、借入金額、返済期間、金融機関の条件によって異なります。
現在の家の売却資金や自己資金を使い、借入額を抑える方法もあります。
毎月の返済額だけでなく、老後の生活費や医療費まで含めて判断しましょう。
夫婦で同じ寝室を使う場合は1LDK、個室を分ける場合や趣味室を設ける場合は2LDK以上が候補になります。
ただし、部屋数だけでは暮らしやすさは決まりません。
収納、洗濯動線、トイレまでの距離、それぞれが一人で過ごせる場所まで含めて検討する必要があります。
夫婦ふたりの暮らしでは、設計によって十分な広さになる可能性があります。
廊下や使わない客間を減らし、LDK、寝室、収納、水まわりへ面積を配分することがポイントです。
ただし、持ち物が多い方、個室が二つ必要な方、自宅で仕事をする方では必要な面積が変わります。
図面の数字だけでなく、家具を置いた状態や実際の動線を確認しましょう。
可能ですが、現在の家が想定した時期や価格で売れなかった場合に、資金計画へ影響することがあります。
売却を先にする方法、新居の完成を先にする方法には、それぞれメリットと注意点があります。
不動産の売却と新居の建築を別々に考えず、全体のスケジュールを整理することが重要です。
老後の住み替えというと、階段や介護への備えを最初に考えるかもしれません。
しかし、本来の目的は、年齢を重ねた後も、自分たちらしい生活を続けられる住まいをつくることです。
広すぎる家を維持するために時間や費用を使うのか。
今の家を改修して住み続けるのか。
夫婦ふたりに必要な広さへ住み替え、掃除や管理の負担を軽くするのか。
答えは家族によって異なります。
だからこそ、今の家に不便を感じ始めた段階で、住み続ける場合、リフォームする場合、住み替える場合を同じ土俵で比較することが大切です。
SEISYOが提案する21坪の平屋は、家をただ小さくするのではなく、必要な場所を丁寧に整え、暮らしの質を残す住まいです。
滋賀県や京都府で老後の住み替えを考え始めた方は、まず夫婦ふたりのこれからの生活を整理するところから始めてみてください。
「小さく建てる、という贅沢。先行相談会」は、完全予約制・1枠1組の個別相談です。
平屋を建てると決めていなくても、現在の家の悩み、建て替え、リフォーム、住み替え、土地探しについて相談できます。
大工としてひたむきに走り続けていた26歳のある日、お客様の娘様から頂いた現場での一言、 「良い家を作ってくれてありがとう」その言葉に建築への想いが膨らんでいく気持ちに気づいた私は、 「家づくりの最初から最後まで、じっくりをお客様と対話して、一生のお付き合いがしたい」と感じ、SEISYOを立ち上げました。
大工としてひたむきに走り続けていた26歳のある日、お客様の娘様から頂いた現場での一言、 「良い家を作ってくれてありがとう」その言葉に建築への想いが膨らんでいく気持ちに気づいた私は、 「家づくりの最初から最後まで、じっくりをお客様と対話して、一生のお付き合いがしたい」と感じ、SEISYOを立ち上げました。