【滋賀版】新築なのに夏暑い家はなぜ?高断熱でも暑くなる7つの原因と対策 | 株式会社 盛匠|滋賀県栗東市の工務店
2026/7/21

【滋賀版】新築なのに夏暑い家はなぜ?高断熱でも暑くなる7つの原因と対策

「新築なら、夏は涼しく過ごせるはず」

そう考えて家を建てたものの、実際に暮らし始めると「昼を過ぎるとリビングが暑い」「2階に熱がこもる」「エアコンをつけても、なかなか涼しくならない」と感じることがあります。

2025年4月以降、原則としてすべての新築住宅に省エネ基準への適合が義務づけられました。しかし、現在の基準を満たしていることと、真夏に快適に暮らせることは同じではありません。

夏の室温には、断熱性能だけでなく、窓の大きさと方角、日差しの遮り方、屋根や天井の断熱、間取り、冷房と除湿の計画などが関係します。ひとつの性能だけを高めても、これらの組み合わせが合っていなければ、室内へ入った熱を十分に抑えられません。

この記事では、滋賀で新築を考えている方に向けて、高気密・高断熱の家でも夏に暑く感じる理由と、設計前に確認したい7つの原因、その対策を解説します。

目次

高気密・高断熱の家でも夏暑くなるのはなぜ?

最初に整理しておきたいのは、「高気密・高断熱にすると夏暑くなる」という説明は正確ではないことです。断熱と気密は、外の熱が室内へ入りにくくし、冷房で整えた室温を保ちやすくするために欠かせません。

それでも暑くなる家があるのは、断熱性能とは別に、日射熱や湿度、空気の流れまで考える必要があるからです。

高断熱住宅そのものが暑さの原因ではない

断熱性能が高い家は、屋根、外壁、床、窓などを通じた熱の移動を抑えます。夏は外の熱が入りにくくなり、冬は暖房の熱が逃げにくくなるため、冷暖房の効率を高めやすくなります。

ただし、強い日差しが窓を通って室内に入ると、床や壁、家具が温められます。日射遮蔽と冷房が不十分な場合、高断熱であるほど一度入った熱が外へ逃げにくくなり、「夜になっても暑さが残る」と感じることがあります。

これは高断熱住宅が熱を生み出しているのではありません。室内へ入る熱を抑える計画が足りていないことが原因です。日差しを遮ったうえで冷房を使えば、高い断熱性能は室温を安定させる方向に働きます。

UA値だけでは夏の涼しさを判断できない

住宅の断熱性能を比較するときによく使われるのがUA値です。UA値は、住宅全体からどれくらい熱が逃げやすいかを表し、数値が小さいほど熱が移動しにくいことを示します。

一方、夏の暑さを考えるときは、冷房期の平均日射熱取得率を表すηAC値も確認したい指標です。ηAC値は、窓などから入る日射熱の影響を評価するもので、数値が小さいほど夏の日射熱を抑えやすくなります。

つまり、UA値が良くても、大きな窓から強い日差しが入り続ければ、室温は上がります。「断熱等級が高いから大丈夫」と判断せず、窓の方角、ガラス、軒や庇まで一緒に確認する必要があります。

気密・換気・空調はセットで考える

気密性能が高い家は、外気が意図せず入り込む量を減らし、計画換気や冷房を働かせやすくします。気密性を高めることが、換気をしないことにつながるわけではありません。

大切なのは、隙間を減らしたうえで、24時間換気と冷暖房を計画どおりに動かすことです。気密性能を示すC値は設計図だけで決まる数値ではないため、完成した建物で気密測定を行うかまで確認します。

関連記事

新築が夏暑い家になる7つの原因

新築の暑さは、ひとつの材料や設備だけで決まるものではありません。ここからは、設計段階で見落としたくない7つの原因を整理します。

原因1 開放感を優先して窓を大きくしすぎている

大きな窓は、光を取り込み、室内と庭をつなげてくれます。ただし、窓は壁や屋根と比べて熱の出入りが大きい部分です。ガラスの性能を高めても、窓の面積が大きくなるほど日射熱の影響は受けやすくなります。

窓は「大きいほど良い」「多いほど明るい」と考えず、どこから光を取り込み、どこに視線を抜きたいのかを決めて配置します。景色を見る必要がない場所や、家具で隠れる場所まで大きな窓にする必要はありません。

原因2 窓の方角を考えずに配置している

同じ大きさの窓でも、方角によって入る日差しの角度と時間帯が変わります。特に東面と西面は、朝夕の低い角度から日差しが入るため、軒だけでは遮りにくくなります。

西日の入る窓を大きくすると、午後から夕方にかけて床や壁が温められ、夜まで暑さが残る原因になります。窓の方角ごとに、必要な大きさと日よけの方法を変えることが重要です。

原因3 軒・庇・外付けの日よけが足りない

夏の暑さを抑えるには、日差しがガラスを通過する前に遮ることが基本です。室内のカーテンもまぶしさを抑える役割はありますが、ガラスやカーテン自体が温められるため、日射熱は室内側へ伝わります。

南面では、夏の高い位置からの日差しを軒や庇で遮り、冬の低い位置からの日差しを取り込む計画ができます。東西面では、外付けシェード、すだれ、外付けブラインドなど、低い角度の日差しに対応できる方法を検討します。

原因4 方角に合わないガラスを選んでいる

窓は、ガラスの枚数だけでは判断できません。複層ガラスやトリプルガラスにも、日射熱を取り込みやすい仕様と、遮りやすい仕様があります。

冬の日差しを生かしたい南面と、夏の西日を抑えたい西面では、適した考え方が異なります。「すべての窓を同じガラスにする」と決めるのではなく、地域、方角、周囲の建物、軒の長さを含めて選びます。

また、トリプルガラスだから必ず夏涼しくなるわけではありません。ガラスの構成、Low-E膜の位置、日射熱取得率、サッシの性能まで確認する必要があります。

原因5 屋根・天井の断熱と施工が不十分

夏の日差しを強く受ける屋根は、2階の個室やロフト、小屋裏に近い空間の暑さに関係します。断熱材の種類だけでなく、必要な厚みが確保されているか、隙間や欠損なく施工されているかが重要です。

図面上の断熱性能が高くても、断熱材の切れ目や施工不良があれば、本来の性能を発揮できません。屋根断熱か天井断熱か、通気層をどのように設けるか、現場で断熱施工をどのように確認するかまで質問します。

原因6 吹き抜けやリビング階段に合う空調計画がない

吹き抜けやリビング階段があるから暑い家になるわけではありません。問題になるのは、冷やす空間の大きさと空気の流れを考えず、一般的な個室と同じ感覚でエアコンを配置することです。

大きくつながった空間では、冷気をどこへ送り、温まった空気をどこから戻すかを考えます。エアコンの位置、吹き出す方向、階段との距離、シーリングファンやサーキュレーターの役割まで設計段階で整理すると、部屋ごとの温度差を抑えやすくなります。

原因7 エアコンの位置・容量・除湿を後回しにしている

エアコンは、間取りが完成した後に空いている壁へ付ければよい設備ではありません。窓から入る日射、部屋の広さ、天井高、断熱・気密性能、家族の人数、調理や家電から出る熱によって必要な冷房能力は変わります。

カタログの畳数だけで決めるのではなく、その家の条件に合わせた冷房負荷を確認します。室外機が高温になりやすい場所や、風を妨げる狭い場所に置かれていないかも大切です。

夏の快適さは、温度だけでなく湿度にも左右されます。温度が下がっていても湿度が高ければ蒸し暑く感じるため、冷房と除湿、換気をどのように組み合わせるかまで決めておきます。

滋賀で夏涼しい家を建てるための考え方

滋賀県では、今後、真夏日・猛暑日・熱帯夜の増加が予測されています。これから何十年も暮らす家では、現在の最低基準だけでなく、夏の暑さが厳しくなることまで考えた設計が必要です。

ただし、窓を小さくして日差しをすべて遮ればよいわけではありません。冬の暖かさ、明るさ、景色、風通しとのバランスを取りながら、季節ごとに日射を調整できる家を目指します。

南面は夏の日差しを遮り、冬の日差しを取り込む

南面は、太陽高度の違いを利用しやすい方角です。夏は高い位置からの日差しを軒や庇で遮り、冬は低い位置からの日差しを室内へ取り込むことで、冷暖房の負担を抑えられます。

ただし、軒の長さは外観だけで決められません。窓の高さ、建物の向き、周辺環境を踏まえて検討します。南向きの土地であっても、敷地が真南を向いているとは限らないため、図面上の方位を確認することが大切です。

東西面は窓の大きさと外付けの日よけを重視する

東西面の低い日差しは、水平に出した軒だけでは十分に遮れないことがあります。特に西面では、必要以上に窓を大きくしないことが有効です。

採光が必要な場合は、窓の高さや位置を調整し、外付けシェードを取り付けられる下地やフックを用意しておきます。完成後に対策しようとしても、窓の位置や外壁の仕様によって取り付けにくい場合があるため、設計段階で準備しておく方が確実です。

土地を見るときから夏の日差しを確認する

同じ間取りでも、敷地の向き、隣家の高さ、道路の位置、周囲の反射面によって室内へ入る日差しは変わります。土地を見るときは、現在の日当たりだけでなく、夏の午後に西日がどこから入るかまで想像します。

南向きかどうかだけで判断せず、建物と駐車場を配置した状態で、窓から入る光と熱を確認することが重要です。可能であれば、季節と時間帯ごとの日射シミュレーションも見せてもらいます。

建てる前に確認したい夏の暑さ対策チェックリスト

夏の快適さに関わる部分は、完成後に変更しにくいものが多くあります。住宅会社を比較するときは、「高断熱です」という説明だけで終わらせず、次の項目を具体的に確認してください。

  • 断熱等性能等級とUA値を確認できる
  • 冷房期の平均日射熱取得率であるηAC値を確認できる
  • 窓の方角ごとに大きさ・ガラス・日よけを検討している
  • 屋根・天井・窓まわりの断熱施工を現場で確認している
  • 完成した住宅で気密測定を行っている
  • 間取りと性能に合わせてエアコンの位置と容量を決めている
  • 外付けシェードなどを後付けできる準備がある

すべての項目で最高性能を選ぶ必要はありません。大切なのは、数値、設計、施工、空調を別々に考えず、一つの家として整合していることです。

建てた後でもできる夏の暑さ対策

すでに完成した家が暑い場合でも、すぐに大がかりな工事が必要とは限りません。まず、どの時間帯に、どの窓や部屋が暑くなるのかを確認し、原因に合う対策から始めます。

日差しは窓の外側で遮る

西日や朝日が直接入る窓には、外付けシェード、すだれ、オーニングなどを検討します。日差しがガラスへ届く前に遮ることで、室内カーテンだけの場合よりも日射熱の侵入を抑えやすくなります。

強風時に収納できるか、外壁へ安全に固定できるか、隣地へはみ出さないかも確認してください。

冷房・除湿・空気循環を見直す

エアコンのフィルターや室外機の周囲を確認したうえで、冷気が部屋全体へ届いているかを見ます。吹き抜けや階段のある家では、サーキュレーターなどを使って空気を循環させることで、温度差を抑えられる場合があります。

温度を下げても蒸し暑い場合は、室内の湿度を確認します。ただし、除湿方法やエアコンの使い方による効果は、機種や室内条件によって異なります。設定温度だけで判断せず、温度と湿度の両方を見ながら調整します。

新築の夏の暑さについてよくある質問

ここでは、新築の暑さについて特に判断が分かれやすい疑問を整理します。設備名や性能等級だけで結論を出さず、家全体の計画として考えることが基本です。

高気密・高断熱住宅はエアコンなしでも涼しいですか?

高気密・高断熱住宅でも、真夏にエアコンなしで常に涼しく過ごせるとは限りません。断熱と気密は冷房を効かせやすくし、整えた室温を保つための性能です。日射遮蔽と適切な冷房を組み合わせることで、本来の性能を発揮します。

トリプルガラスなら夏の暑さを防げますか?

トリプルガラスだけで夏の暑さを防げるとは断定できません。ガラスの構成や日射熱取得率、窓の大きさと方角、軒や外付けの日よけまで確認する必要があります。西日が強く入る大きな窓では、ガラス性能に加えて外側の日射遮蔽を検討します。

南向きの大きな窓はやめた方がいいですか?

南向きの大きな窓が悪いわけではありません。夏の日差しを軒や庇で遮り、冬の日差しを取り込めるように設計できれば、明るさと省エネ性を両立できます。窓の大きさだけでなく、建物の向きと軒の長さをセットで判断します。

エアコン1台で家全体を冷やせますか?

住宅の断熱・気密性能、床面積、間取り、階数、日射条件によって答えは変わります。エアコン1台で冷房する計画も可能ですが、どの家でも成立するわけではありません。部屋ごとの冷房負荷と空気の通り道を確認して判断します。

まとめ|夏涼しい家は断熱性能と日射対策をセットで考える

新築なのに夏暑い家になる原因は、断熱性能だけではありません。

  • 窓を大きくしすぎている
  • 窓の方角を考えていない
  • 軒や外付けの日よけが足りない
  • 方角に合わないガラスを選んでいる
  • 屋根や天井の断熱施工が不十分
  • 吹き抜けや階段に合う空調計画がない
  • エアコンの位置、容量、除湿を後回しにしている

高い断熱性能は、夏の暑さを抑え、冷房を効かせるために重要です。しかし、その性能を生かすには、室内へ入る日射熱を減らし、家全体へ冷気を届ける計画が必要です。

僕なら、断熱等級やUA値だけで住宅を比較しません。ηAC値、C値の実測、窓の方角、軒と庇、ガラス、屋根の断熱、冷房計画まで確認します。

夏涼しい家を建てるために最も大切なのは、何かひとつの高性能な設備を選ぶことではありません。土地、間取り、窓、断熱、施工、空調を一つにつなげて考えることです。

参考資料

どんなライフスタイルをお考えですか?

SEISYOでは、家づくりのスタートで「どのようなライフスタイルをお考えですか?」とお聞きします。お客様の理想のライフスタイルを実現し、笑顔で暮らし続けて頂くために、ライフスタイルを明確に決めてから家づくりをスタートすることは最も大切なことだと考えております。是非、SEISYOにご相談ください。
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
https://seisyo-co.com/contact2/

著者プロフィール

中島 盛夫
株式会社盛匠代表取締役[保有資格:二級建築士、宅地建物取引士]

大工としてひたむきに走り続けていた26歳のある日、お客様の娘様から頂いた現場での一言、 「良い家を作ってくれてありがとう」その言葉に建築への想いが膨らんでいく気持ちに気づいた私は、 「家づくりの最初から最後まで、じっくりをお客様と対話して、一生のお付き合いがしたい」と感じ、SEISYOを立ち上げました。

株式会社盛匠代表取締役
中島 盛夫
[保有資格:二級建築士、宅地建物取引士]

大工としてひたむきに走り続けていた26歳のある日、お客様の娘様から頂いた現場での一言、 「良い家を作ってくれてありがとう」その言葉に建築への想いが膨らんでいく気持ちに気づいた私は、 「家づくりの最初から最後まで、じっくりをお客様と対話して、一生のお付き合いがしたい」と感じ、SEISYOを立ち上げました。

見学会に参加
OPEN HOUSE

SEISYOの家を
見に来てください。

資料請求・お問い合わせ
CONTACT

家づくりのこと
お問い合わせください。