コンパクトハウスの平屋は「間取り」から考えない|家具・動線・収納から逆算する小さな家づくり | 株式会社 盛匠|滋賀県栗東市の工務店
2026/8/24

コンパクトハウスの平屋は「間取り」から考えない|家具・動線・収納から逆算する小さな家づくり

「コンパクトな平屋を建てたい」

そう考えて間取りを探し始めると、20坪、21坪、25坪、2LDK、3LDKなど、さまざまな数字が出てきます。

すると、

「夫婦2人なら20坪くらい?」

「子どもがいるなら25坪以上必要?」

「LDKは最低でも18帖くらい欲しい」

と、いつの間にか「何坪必要なのか」「何帖あれば足りるのか」が家づくりの中心になってしまうことがあります。

しかしSEISYOでは、コンパクトハウスや平屋を考えるとき、最初から面積だけを決めることが正解だとは考えていません。

なぜなら、必要な家の大きさは家族の人数だけでは決められないからです。

大切なのは、その家で誰が、何をして、どんな時間を過ごすのか。

そして、どんな物を持ち、どんな家具を置き、家の中をどう動くのか。

そこまで整理して初めて、本当に必要な間取りや広さが見えてきます。

今回は、間取りを描く前の段階から考える、SEISYOの「暮らし方コーディネート」の視点で、コンパクトな平屋のつくり方を考えてみます。

コンパクトな平屋は「何坪にするか」から決めない

コンパクトハウスを考えるとき、「20坪以内にしたい」「25坪くらいに抑えたい」と最初に面積を決める方法もあります。

もちろん、予算や土地の条件から建物の大きさに目安を設けることは必要です。

ただし、その数字に暮らしを無理やり押し込んでしまうと、本来必要だった場所まで削ってしまう可能性があります。

反対に、

「LDKは18帖」

「寝室は8帖」

「子ども部屋は6帖ずつ」

「和室も4.5帖」

と、一般的によく見る広さを一つずつ足していけば、本当は必要としていなかった面積まで増えていきます。

ここで一度考えてみてほしいことがあります。

その6帖の部屋で、何をしますか?

その18帖のLDKには、どんな家具を置きますか?

その収納には、何をしまいますか?

家づくりで必要なのは、「一般的には何帖なのか」という数字ではなく、「自分たちはそこで何をするのか」という理由です。

コンパクトな平屋だからこそ、一つひとつの面積に意味を持たせることが大切になります。

間取りを描く前に「一日の暮らし」を考える

SEISYOが家づくりで大切にしているのが、「どのような暮らしをしたいのか」という視点です。

これは単に、

「家事動線を良くしたい」

「収納を多くしたい」

「広いリビングが欲しい」

という要望を並べることではありません。

もう少し具体的に、実際の一日を考えていきます。

朝起きたら、まずどこへ行くのか。

夫婦の身支度の時間は重なるのか。

朝食はダイニングで食べるのか。

仕事から帰ってきたら、バッグや上着をどこに置くのか。

買ってきた食品はどこへ運ぶのか。

洗濯物はどこで洗い、どこで干し、どこにしまうのか。

休日はソファで過ごすことが多いのか、庭やウッドデッキへ出ることが多いのか。

家族が一緒に過ごす時間と、それぞれで過ごす時間はどのくらいあるのか。

こうした生活の場面を一つずつ見ていくと、「欲しかった部屋」と「暮らすために必要な場所」が違っていることがあります。

間取りとは、本来、部屋を組み合わせる作業ではありません。

その家族の暮らしを、空間に置き換えていく作業です。

家具が決まらなければ、LDKの本当の広さは分からない

平屋の間取りを見るとき、LDKの帖数だけを比較していないでしょうか。

15帖より18帖。

18帖より20帖。

数字だけを見れば、大きいほうがゆったりしているように感じます。

しかし、実際の暮らしでは何も置かれていないLDKで生活するわけではありません。

ダイニングテーブルがあります。

椅子があります。

ソファがあります。

テレビがあります。

場合によってはリビングテーブルや収納家具もあります。

大切なのは、「18帖あるか」ではなく、家具を置いたあとにどう暮らせるかです。

椅子を引いた後ろを人が通れるのか。

ソファに座っている人の前を横切らずに移動できるのか。

キッチンから料理を運ぶ動線と、家族が移動する動線がぶつからないのか。

窓の前に家具を置くことにならないか。

コンパクトハウスでは、数十センチの違いでも家具の置き方や通り方が変わることがあります。

だからSEISYOでは、間取りと家具を別々に考えるのではなく、家具や収納も含めて暮らす状態をイメージします。

「家具が置ける家」ではなく、家具を置いても心地よく暮らせる家にする。

コンパクトな平屋では、この違いがとても重要です。

人の動線だけでなく「物の動線」を考える

家づくりでは「家事動線」という言葉をよく聞きます。

しかしSEISYOが考えたいのは、人が歩く距離だけではありません。

家の中では、人と一緒にたくさんの物も移動しています。

例えば、スーパーで買い物をして帰ってきた場面を考えてみます。

玄関から入り、買い物袋を持ったままキッチンへ行き、冷蔵庫やパントリーへ食品をしまいます。

帰宅したときには、靴、上着、バッグ、鍵などもそれぞれの場所へ戻します。

洗濯も同じです。

衣類を脱ぐ。

洗う。

干す。

乾いた衣類を取り込む。

畳む。

収納する。

人が数歩歩くだけでも、物を持って何度も往復する間取りであれば、毎日の負担は増えていきます。

だから、コンパクトな平屋では、

人がどこへ動くか。

だけではなく、

物がどこから来て、どこへ戻っていくのか。

まで考えたいのです。

面積を増やさなくても、物の移動距離を短くするだけで暮らしやすさが変わることがあります。

収納は「何帖あるか」より「物の住所」を決める

「収納はたくさん欲しい」

家づくりでは、とても多いご要望です。

ただ、収納面積を増やせば片付く家になるわけではありません。

重要なのは、その収納に何を入れるのかです。

靴やアウトドア用品なら玄関の近く。

食品や日用品ならキッチンの近く。

衣類なら着替える場所や洗濯動線との関係。

掃除用品なら、実際に掃除するときに取り出しやすい場所。

つまり、家の中にある物の「住所」を決めていきます。

物の住所が決まっていれば、使ったあとに戻す場所も分かりやすくなります。

反対に、大きな収納を一か所つくっても、使う場所から遠ければ、次第にリビングやキッチンへ物が置かれるようになるかもしれません。

そして収納不足を補うために棚やチェストを追加すれば、生活に使える床面積は少なくなります。

コンパクトハウスでは、収納も床面積の一部です。

だからこそ、「収納を増やす」のではなく、必要な場所へ、必要な量だけ配置することが重要になります。

平屋は「全部近ければ暮らしやすい」わけではない

平屋の魅力の一つは、生活がワンフロアで完結することです。

階段を使わず、各空間をつなげやすいため、コンパクトハウスとも相性の良い住まい方です。

ただし、ここにも注意したいことがあります。

動線は短ければ短いほど良いとは限りません。

例えば、LDKと寝室を近づけすぎれば、テレビの音や家族の話し声が気になることがあります。

トイレの位置によっては、リビングやダイニングから音が気になるかもしれません。

洗面や脱衣を一つにまとめれば面積は抑えられますが、誰かが入浴していると洗面を使いにくくなる家庭もあります。

平屋は上下階で空間を分けられないからこそ、

近づける場所と、少し距離を残す場所を考えること

が大切です。

コンパクトにするとは、あらゆる距離をなくすことではありません。

生活に必要のない距離を減らしながら、プライバシーや生活時間の違いを守るための距離は残す。

そこまで考えて初めて、暮らしやすいコンパクトな平屋になります。

SEISYOの21坪の平屋も、部屋を小さくした結果ではありません

SEISYOの「Designers Compact」には、夫婦ふたりの暮らしを想定した21坪の平屋があります。

住まいの中心となるLDKは15.62帖。

さらに土間収納、パントリー、W.I.Cを設け、洗面室と脱衣室を分け、外にはウッドデッキも計画しています。

ここで見てほしいのは、「21坪なのにいろいろ入っている」ということだけではありません。

大切なのは、なぜ、その場所を残したのかです。

玄関付近には、外で使う物をしまう場所が必要になる。

キッチン付近には、食品や日用品をしまえる場所があると使いやすい。

衣類には、暮らしの流れに合った収納場所が必要になる。

洗面と脱衣を分けることにも、夫婦それぞれの生活時間や来客時の使いやすさという理由があります。

LDKからウッドデッキへつなげるのも、単に外観をかっこよく見せるためではありません。

室内だけで暮らしを完結させず、外でコーヒーを飲んだり、椅子を出して過ごしたりできれば、21坪という床面積とは別のところに暮らしの広がりをつくることができます。

つまり、この21坪は「最初に21坪と決めて、必要な部屋を押し込んだ家」ではありません。

どんな暮らしをしたいのか。

どこに面積を使うのか。

どこなら必要以上に広くしなくてもいいのか。

その優先順位を整理していった先にある21坪です。

コンパクトハウスは「小さい家」ではなく「暮らしを濃くする家」

家を小さくすると聞くと、「何を我慢するか」を考えてしまうかもしれません。

しかし、本来のコンパクトハウスは、我慢するための家ではないとSEISYOは考えています。

使わない部屋を持つより、毎日過ごす場所を心地よくする。

大きな収納をつくるより、使う場所に必要な収納をつくる。

必要以上に移動する家より、暮らしの流れが自然につながる家にする。

ただ床面積を増やすのではなく、家具、光、視線、外とのつながりまで考える。

小さくすることが目的なのではありません。

自分たちに本当に必要なものを見つけることが目的です。

その結果として20坪になる家族もいれば、21坪になる家族、25坪になる家族もいるでしょう。

逆に、趣味の道具が多い、在宅勤務の部屋が必要、来客が多い、それぞれが個室で過ごす時間を大切にしたいというご家族なら、無理にコンパクトにする必要はありません。

家の正解は、坪数では決まりません。

その家族の暮らしによって変わります。

まとめ|間取りを探す前に、自分たちの暮らしを探してみる

コンパクトな平屋を検討していると、どうしても20坪、21坪、25坪といった面積や、2LDK、3LDKといった間取りが気になります。

でも、本当に最初に考えたいのはそこではありません。

どんな朝を過ごしたいのか。

家に帰ってきて、どう過ごしたいのか。

どんな家具を置きたいのか。

何を持って暮らしたいのか。

家族で過ごす時間と、一人で過ごす時間をどうしたいのか。

その答えが見えてくると、自分たちに必要な家の大きさも少しずつ見えてきます。

SEISYOが大切にしている「暮らし方コーディネート」は、間取りをつくることだけではありません。

家具、収納、動線、デザイン、外とのつながりまで一体で考え、その人らしい暮らしを住まいという形にしていくことです。

コンパクトハウスだからできないことを探すのではなく、

自分たちが大切にしたい暮らしには、何が必要なのかを探す。

そこから始めることで、小さな平屋は単に面積を抑えた家ではなく、自分たちらしい暮らしが凝縮された住まいになります。

「自分たちなら何坪必要?」を間取りの前から一緒に考えてみませんか?

「平屋にしたいけれど、何坪必要なのか分からない」

「コンパクトハウスに興味はあるけれど、本当に自分たちに合うのか知りたい」

「今見ている間取りで、家具を置いても暮らしやすいのか確認したい」

そんな段階でも構いません。

完成した間取りを持ってくる必要もありません。

今の暮らしで困っていること、これから大切にしたい時間、持っている物、置きたい家具などをお聞きしながら、SEISYOと一緒に必要な住まいの大きさを整理してみませんか。

21坪に暮らしを合わせるのではなく、あなたの暮らしから必要な広さを考えます。

SEISYO 滋賀本社

電話:077-535-0306
営業時間:9:00〜18:00
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著者プロフィール

中島 盛夫
株式会社盛匠代表取締役[保有資格:二級建築士、宅地建物取引士]

大工としてひたむきに走り続けていた26歳のある日、お客様の娘様から頂いた現場での一言、 「良い家を作ってくれてありがとう」その言葉に建築への想いが膨らんでいく気持ちに気づいた私は、 「家づくりの最初から最後まで、じっくりをお客様と対話して、一生のお付き合いがしたい」と感じ、SEISYOを立ち上げました。

株式会社盛匠代表取締役
中島 盛夫
[保有資格:二級建築士、宅地建物取引士]

大工としてひたむきに走り続けていた26歳のある日、お客様の娘様から頂いた現場での一言、 「良い家を作ってくれてありがとう」その言葉に建築への想いが膨らんでいく気持ちに気づいた私は、 「家づくりの最初から最後まで、じっくりをお客様と対話して、一生のお付き合いがしたい」と感じ、SEISYOを立ち上げました。

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